<Header>
<Author: 魏徵>
<Title: 述懷>
<Format: 格式不明>
<Year: 2000>
<BookName: 校注唐詩解釈辞典>
<Translator: 松浦友久>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 述懷（じゅつくわい）>
<BookPage: 145-150>
<UsedPage: 6>
<Feature: 1, 2, 4>
<End Header>
<Poem>
中原初逐鹿，
投筆事戎軒。
縱橫計不就，
慷慨志猶存。
杖策謁天子，
驅馬出關門。
請纓繫南粵，
憑軾下東藩。
鬱紆陟高岫，
出沒望平原。
古木鳴寒鳥，
空山啼夜猿。
既傷千里目，
還驚九折魂。
豈不憚艱險，
深懷國士恩。
季布無二諾，
侯嬴重一言。
人生感意氣，
功名誰復論。
<End Poem>
<Translation>
天下の中枢ばまたしても乱れ、群雄が政権を争う世となった。この私も$ただ手をこまねいていることを潔しとせず$文筆を捨てて武器を執り、身を戦陣に挺することとなった。群雄の間を歴遊して天下統一の策を実現することはできなかったが、世の乱れをうれえ嘆く気概は今も大いに盛んである。$いよいよ君命を拝し$馬のむらを手に、出征の姿で皇帝陛下に拝謁、馬を駆って関所の門を出た。$思えばむかし$漢の終軍は$南越に使いするに当たって$長纓を請い、これで南越の王を引き立ててまいりますと誓った。また漢の酈食其は$斉に使いした時$車に乗ったまま、戦わずして斉の諸城を降した$このたびの自分の役目も正に彼らと同じ、武力ではなく、弁舌によって相手を帰服させることなのだ$。
$しかし行路の困難は並大抵のものではなく$うねうねとつづく山路を辿って高い降を登れば、見えつ隠れつ果てもなく起伏する大平原が望まれる。古木にはさびしく鳥がさえずり、人けのない山では夜中に猿が鳴く。遠いかなたを見はるかすわが眼差しは愁いに曇り、さらに一晩に幾度となく故郷へ帰るわが魂は不安におののく$旅路の苦しさのみならず、かの終軍や食其のような悲惨な末路が私の行く手に待ち構えているかも知れないのだ$。私とてもそのような受難をおそれぬではないが、しかし国中第一の人物として抜擢された恩寵を深く肝に銘じている今、私の心はひるみはしない。
むかし楚の季布は、一旦引き受けたことは必ず実行してそむくことが無く、魏の侯贏もまた一言を重んじ、一死をもって約束を果たした$私も彼らのように信義を守り、このたびの大任をりっぱに果たしてみせる$。人は、真に己れを知る者の 厚いもてなしに感動すれば、身命を拋つことすら惜しまぬものなのだ。些々たる功名のことなど、全く問題ではない。
<End Translation>
<Formatted Translation>
天下の中枢ばまたしても乱れ、群雄が政権を争う世となった。
この私も$ただ手をこまねいていることを潔しとせず$文筆を捨てて武器を執り、身を戦陣に挺することとなった。
群雄の間を歴遊して天下統一の策を実現することはできなかったが、
世の乱れをうれえ嘆く気概は今も大いに盛んである。
$いよいよ君命を拝し$馬のむらを手に、出征の姿で皇帝陛下に拝謁、
馬を駆って関所の門を出た。
$思えばむかし$漢の終軍は$南越に使いするに当たって$長纓を請い、これで南越の王を引き立ててまいりますと誓った。
また漢の酈食其は$斉に使いした時$車に乗ったまま、戦わずして斉の諸城を降した$このたびの自分の役目も正に彼らと同じ、武力ではなく、弁舌によって相手を帰服させることなのだ$。
$しかし行路の困難は並大抵のものではなく$うねうねとつづく山路を辿って高い降を登れば、
見えつ隠れつ果てもなく起伏する大平原が望まれる。
古木にはさびしく鳥がさえずり、
人けのない山では夜中に猿が鳴く。
遠いかなたを見はるかすわが眼差しは愁いに曇り、
さらに一晩に幾度となく故郷へ帰るわが魂は不安におののく$旅路の苦しさのみならず、
かの終軍や食其のような悲惨な末路が私の行く手に待ち構えているかも知れないのだ$。
私とてもそのような受難をおそれぬではないが、
しかし国中第一の人物として抜擢された恩寵を深く肝に銘じている今、私の心はひるみはしない。
むかし楚の季布は、一旦引き受けたことは必ず実行してそむくことが無く、
魏の侯贏もまた一言を重んじ、一死をもって約束を果たした$私も彼らのように信義を守り、このたびの大任をりっぱに果たしてみせる$。
人は、真に己れを知る者の 厚いもてなしに感動すれば、身命を拋つことすら惜しまぬものなのだ。
些々たる功名のことなど、全く問題ではない。
<End Formatted Translation>